エアコン掃除には適切な頻度があります。
エアコンの設置場所や使用頻度、季節、エアコンの種類によっても適切な頻度が異なるため、
家庭の使用状況に合わせて正しいお手入れが必要です。
また、エアコン内部の掃除は自力でできることに限りがあります。
この記事では、エアコン掃除やエアコンクリーニングに最適と言える時期と頻度、
掃除方法についてお答えします。
掃除をしていないエアコンには、
カビやホコリがびっしりと付着している可能性があります。
汚れがひどいエアコンは冷房効率が下がり、
電気代も通常より跳ね上がってしまいます。
ホコリやカビの付着を放置するとエアコンの寿命が縮まったり、
故障にも繋がります。
エアコン内部に発生した結露を放置することで水漏れが起きる危険性もあります。
また、エアコンから吹き出るカビやホコリを日常的に吸うことで、
アレルギー症状を引き起こすなど健康を脅かす可能性もあるでしょう。
省エネのため、健康のため、エアコンは定期的に掃除をしてキレイな状態を保っておきましょう。
●エアコン掃除の理想的な頻度は、週に1回。
普段の家事に盛り込んで、日常的に掃除をすることがベストです。
ただし、エアコンによってメーカーが推奨している掃除頻度が異なる場合もあるため、
取扱説明書を確認しておきましょう。
●なかなかエアコン掃除できないときの対処法
掃除の時間がなかなか取れないときは、
エアコンの冷房運転後に1時間の送風運転を行いましょう。
エアコン内部を乾燥させることでカビの増殖を防ぐことができます。
また、ニオイや見た目で掃除をする時期を把握する方法もあります。
こまめに内部を覗いてみたり、エアコン上部のホコリを気にしてみることで、
自分の生活スタイルや各部屋に合った掃除のタイミングがつかめるかもしれません。
エアコンの風からニオイが漂ってきたり、エアコンの効きが弱まっていたら要注意。
いますぐ掃除の合図と言えます。
●エアコンの設置場所・使用頻度でも掃除のタイミングは異なる
掃除の頻度はエアコンの使用頻度や設置場所によっても変わります。
1日に数時間ほどの使用であれば、隔週1回程度の掃除でも十分でしょう。
また、エアコンの設置場所がリビング、ダイニングキッチン、
寝室、子ども部屋のどこにあるかだけでも、
それぞれ汚れ方に違いがあります。
キッチン近くにあるエアコンは油煙を吸い込みやすいため、
週に1回は掃除をすると綺麗な状態をキープできるでしょう。
エアコン内部が汚れやすく、またカビやすいのは
冷房を使うサマーシーズンです。
暖房を使う秋冬はカビは発生しにくいそうです。
冷房をよく活用する夏場はエアコン内部の湿度が90%以上になることも多く、
カビが増殖しやすい環境になるため、こまめにエアコン掃除をしましょう。
ホコリは冷房でも暖房でも共通して溜まるので、
暖房の時期は掃除が必要ないというわけでなく、
特に冷房時はエアコン掃除を欠かさずにしたいものです。
エアコン掃除の道具を揃えることによって、
効率的にカビや汚れを落とすことができます。
エアコン掃除に取り掛かる前に、以下のチェックリストを確認して、
足りないものをホームセンターなどで購入して準備しましょう。
・エアコン洗浄スプレー:たまった汚れやカビを除去する洗剤で、
フィンやエアコン内部奥の手が届かない場所の汚れに吹き付けます。
小さなお子さんやペットがいるご家庭なら、アルカリイオン水など天然成分の製品を選ぶと安心できます。
・エアコンファン洗浄剤:手の届かない送風ファンを洗浄するためにノズルで薬剤を吹き付けます。
・使い古した歯ブラシ
・スポンジ
・雑巾
・マスク
・掃除機
・乾いたタオル2枚
・マジックリンなど中性洗剤(または重曹とクエン酸)
・スプレー容器:フィルターを水洗いする際、クエン酸水を吹き付けるために使用します。
・汚水を受けるビニール袋:エアコン周囲の壁を汚水の水漏れから保護するために、
エアコンの下に設置します。
・汚水を受けるバケツ:室外機の排水ホースから出る汚水を受けるために設置します。
※汚水を受けるビニール袋とバケツは、プロの業者のようにエアコンを分解して内部洗浄をする場合に限ります。
ご家庭で簡単にできるエアコン掃除は主に3つ。
ですが、掃除の前には安全の為に、電源が切れているか確認し、
コンセントを抜いてから行いましょう。
①エアコンの外側のホコリを乾いた雑巾で拭く
エアコンの外側は乾いた雑巾でこまめにホコリを拭き取り、
落ちにくい汚れは中性洗剤を溶いた水で水拭きすると落としやすいです。
拭きながらホコリを吸わないようにマスクは必須です。
エアコン上部は沢山のホコリがたまっている可能性が高いです。
外側だから内部には関係ないなんてことはありません。
外側に付着するホコリもエアコンは吸い込んでしまうそうです。
こまめな拭き取りで吸い込むホコリを減らすことにより、
電化製品としての寿命も延びると言われています。
なので、エアコンの内部の掃除をしない時でも、
目についたホコリは定期的に除去していくと良いでしょう。
②フィルターの掃除
冷風の通り道、フィルターの取り外し方は機種やメーカーによって異なるため、
取扱説明書をしっかり読んでから行ってください。
時間が作れなくて簡単な掃除しかできない時は、
外側から掃除機で吸うだけでも構いませんが
可能であれば水洗いをすると、
更に汚れを落とすことができるでしょう。
③ルーバーというエアコンの吹き出し口を拭く
冷風の出口であるルーバー(丸で囲ってある部分)には、
結露がたまりホコリやカビが付着しやすいため、
歯ブラシのような小さなブラシを使って掃除をしてみてください。
拭き取る時は、指に小さく切った雑巾を巻きつけると掃除がしやすくなります。
細かな部品でできているため、
力を入れたり無理に開いたりして壊さないよう気をつけて掃除をしてくださいね。
以上の3か所が自分でできる掃除の3ステップです。
一連の作業が終わった後はできるだけ30分ほど送風運転を繰り返し、
エアコン内部を乾燥させるようにしましょう。
とにかく湿気を避け、
カビの繁殖を抑えるようにするためには送風運転も重要と言えます。
エアコンのフィルター掃除の詳しいやり方は以下の5ステップです。
(1)フィルターを外す前に掃除機をかける
フィルターのホコリやカビが周りに飛び散るのを避けるため、
最初にフィルターがエアコンに装着された状態のまま、
フィルターと周りの汚れを掃除機で吸い取ります。
(2)フィルターを取り外す
エアコンパネルの両側にはパネルを上げるための凹み、
あるいはロック解除ボタンが付いています。
そこに手をかけて、パネルを壊さないように注意しながら、
ゆっくりとパネルを開けましょう。
次に、フィルターのつまみを持ってフィルターを、そっと引き出します。
フィルターを変形させないように気をつけてください。
(3)フィルターの表側から掃除機をかける
ホコリはフィルターの表側に集まっているため、
必ず表側から掃除機をかけるようにします。
逆にするとフィルターの目にホコリが詰まってしまうため、
間違えないようにしましょう。
(4)フィルターの裏側からシャワーをかける
フィルターの表側に残っているホコリを押し出すように、
裏側からシャワーの水を当てていきます。
それでも落ちない汚れがある場合は、薄めた中性洗剤を歯ブラシに付け
、裏側から優しくこすって落としましょう。
テレビの裏ワザなどでは、
重曹とクエン酸を混ぜて発泡させて中性洗剤の代わりにするやり方も紹介されています。
なお、フィルターの変形を防ぐため、力を入れ過ぎないように注意してください。
(5)フィルターの水分を拭き取って陰干しする
乾いたタオル2枚でフィルターを挟むようにしながら水分を拭き取ってから、
完全に乾くまで陰干しします。
濡れたままでエアコンに取り付けると、
カビの原因になるため、注意してください。
フィルターが乾くのを待つ間に、3ステップでエアコン内部のホコリを掃除しましょう。
(1)目に付くホコリを掃除機で吸う
凹凸がある部分やカバーの裏など、
細かい部分にホコリがたまっているので、
エアコン内外を全体的にチェックしましょう。
掃除機に細めのアタッチメントを付けて吸うと便利です。
(2)掃除機で吸えないホコリをスポンジなどで拭き取る
掃除機で吸えないホコリは、しっかりと絞った雑巾で拭くか、
割り箸の先にスポンジなどを巻き付けたもので優しく拭き取ります。
ボトル洗い用のスポンジなど、持ち手付きのスポンジも使いやすいでしょう。
細かい部分のホコリを取るときは小さめにカットしたスポンジを使うと取れやすいです。
(3)細かい部分や手が届かない部分には触れない
細かい部分の奥などにホコリを見つけると全部取りたくなりますが、
家電はデリケートなので、無理に掃除しようとすると故障する可能性があります。
知識のない一般人が精密機械を完璧に掃除するのは不可能なので、できるところまでに留め、あとはプロにまかせましょう。
エアコン内外のホコリをできるだけ除去した後は、
フィルターの奥にある金属部分の掃除です。
ここがエアコン機能の要である熱交換機で、
ホコリがたまりやすくなっています。
この清掃は専門知識と用具が必要なので、
少しでも心配な場合は、専門業者へ任せることをおすすめします。
それでは、次の5ステップで掃除しましょう。
(1)エアコン本体の下に汚水受けを設置する
大きめのゴミ袋の一辺を切ったもの(または大きめのバケツ)などをエアコン本体下の壁に貼り付け、
垂れてくる汚水を受け止めるようにします。
周りの壁や床を汚さないための前準備になるので、
絶対に省かないようにしましょう。
(2)室外機の排水ホースに汚水受けを設置する
あとでクリーナーを洗い流すときに排水ホースから汚水が出てくるので、
バケツなどで汚水を受け止められるように設置します。
(3)熱交換機にエアコン内部クリーナーを吹き付ける
吹き付けた後、クリーナーの取扱説明書に書かれている時間(10分程度)、放置します。
※メーカーによって時間は多少前後する事があるので、気をつけて読みましょう。
(4)放置後、霧吹きの水で洗い流す
熱交換機にクリーナー成分や汚れが残らないように、
水はたっぷりと使うのがおすすめです(クリーナーの2倍程度の量)。
(5)フィルターを取り付けて送風し乾燥させる
外して洗浄しておいたフィルターが完全に乾いてから取り付け、
送風運転でエアコン本体の内部を乾かします。
また、上級編の裏ワザとしては、最初にエアコンの外装(カバー)を
取り外して熱交換機をむき出しにするやり方もあります。
ただし、使用年数が長いエアコンなどで外装を外そうとしても動かない場合は、
経年劣化などでゆがんでいる可能性もあり破損につながるため、無理はしないでください。
エアコン内部はカビやホコリが溜まりやすい場所です。
細かな分解をして、ファンや熱交換器など、知識のない一般人には扱えないところの掃除も必要です。
年に一度はプロのハウスクリーニングに依頼して、分解洗浄をしてもらってはいかがでしょうか?
自動洗浄機能付きエアコンでも内部のカビやホコリまでは掃除できません。
通常のエアコン同様、普段のお手入れにプラスしてプロに依頼することをオススメします。
クリーニング後は冷房効率も上がり、電気代の節約にもつながるため、省エネ効果も期待できます。
エアコンクリーニングの料金相場は1台あたり1〜2万円程度です。
ですが、お掃除機能付きエアコンの場合上記の相場より高額になる可能性があります。
理由としては、お掃除ユニットの分解や取り付けが普通のエアコンより困難な事があげられます。
なので、もしもご家庭のエアコンがお掃除機能付きエアコンの方は事前に必ず見積りを取りましょう。
また、エアコンクリーニング業者のほとんどは早期割引のキャンペーンがあります。
繁忙期を避けた早めの時期であれば、料金がお得になるだけではなく
希望の日時で予約が取りやすいというメリットもあります。
また、複数の業者から見積もりを取って比較し、
良心的な金額を提示してきたところを利用することも可能です。
フィルター掃除は月に2回が目安です。
エアコンのフィルターはホコリやカビが付きやすいため、
こまめに掃除しないと部屋中にホコリやカビをまき散らすことになります。
通常のエアコンの場合、
本体を分解した内部のクリーニングは1~2年に1回程度でよいでしょう。
(年末の大掃除に向けて依頼するのもおすすめです)
ただし、エアコンからの風が臭い場合は内部にカビが生えている可能性が高いため、
その時点で内部の分解掃除が必要です。
ちなみに、エアコンの寿命は約10年といわれています。
購入してから10年以上経つエアコンの調子が悪くなった場合は、
修理やクリーニングをするよりも買い替えるほうが結果的にはお得かもしれません。
お掃除機能付きエアコンなら、内部をクリーニングする頻度は2~3年に1回程度が目安となります。
お掃除機能でエアコン自身が掃除するのは内部のフィルターのみなので、
内部に関しては別途クリーニングが必要です。
場合によってはエアコンクリーニングの頻度を上げた方がいいケースもあります。
エアコンの内部が汚れやすい条件下で使用している場合、
1年に1回はエアコンを分解して内部クリーニングをするのが理想的です。
たとえば、ペットを室内で飼っていると外出中もエアコンを運転したままにすることが多いため、
エアコン内部が通常よりも汚れやすくなります。
ペットを飼っていなくても冷房の使用時間が1日8時間を超える場合は同様に汚れやすくなります。
また、エアコンがキッチンの近くに設置されていれば、
調理時に出る煙や油が空気中に飛散したものをエアコンが吸い込んでしまうため、
汚れが溜まりやすくなります。
そのほかにも、免疫力の低い赤ちゃんや、アレルギーや呼吸器疾患などを持つ家族がいる家庭の場合も、
こまめにエアコンの内部クリーニングをするほうが
きれいな空気の中で過ごせるので安心・安全ですね。
1年に1回以上は分解洗浄、エアコン内部のクリーニングをするようにしましょう。
お掃除機能付きエアコンの場合、
内臓されているロボ機能がフィルターの汚れを自動で集めてダストボックスに溜めている仕組みです。
つまり、自動で掃除できるのはフィルターだけなのです。
よって、ダストボックスに溜まったゴミを捨てるのはもちろん、
フィンやファンの掃除も、人間が手動でしなければなりません。
特に、ダストボックスにゴミが満タンな状態でエアコンを使い続けると、
かえってエアコン内部が汚れてカビが発生する原因となるため、要注意です。
一般的に、お掃除機能付きエアコンは通常のエアコンよりもクリーニング料金が高く設定されています。
とはいえ、クリーニングが必要となる頻度は2年に1回程度と、
通常のエアコンよりも低い頻度です。
できるだけクリーニングの頻度を抑えるためには、
フィルター掃除やルーバー周りの掃除など、ふだん自分でできるお手入れを欠かさないようにしましょう。
プロの業者にエアコンクリーニングを依頼する場合、
おすすめの季節は夏が始まる前の「春」、あるいは、夏が終わった後の「秋」です。
冷房を使うと温度差によってエアコン内に結露が発生し、
カビの原因になります。
つまり、冷房を使う時期の前にエアコンクリーニングをして夏を快適に過ごすか、
冷房を使い終えた時期に来年に備えてエアコンクリーニングをしておくか、どちらかを選ぶのが一般的です。
ただし、清浄な空気にこだわりがある方の場合は、
暖房を使い始める前の11月や12月にもエアコンクリーニングを依頼するケースもあります。
必要に応じて自身の納得のいく時期で依頼をしましょう。
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自分でできるこまめな掃除とプロのエアコンクリーニング、
どちらもきれいなエアコン、そして空気、さらには家族の健康を維持するために
なくてはならないものと言えますね。
自分でできる小さな積み重ねでエアコンの汚れをためないようにして、
それでも手の回らない、自分では難しい内部のクリーニングはプロに依頼するように
使い分けが重要です。