引越しの理由はさまざまです。
中には転勤など急な引越しをしなくてはならない人もいると思います。
本来、時間のかかる引越し準備や対応ですが、
時間が無い場合は短縮して行わなければいけません。
そこで後回しになりやすいのが「掃除」です。
では最低限やるべき掃除とはどういった部分なのでしょうか。
今回はその点をご紹介していきたいと思います。
旧居の掃除が間に合わず、どうしても期限内にできない!
そんな方は最低限の掃除を行いましょう。
といっても明確にここまでやれば安心というボーダーラインはありません。
徹底的に掃除をしても、
かならずハウスクリーニングなどで差し引かれるという部分もあります。
あくまで目安として以下の掃除を行うと良いでしょう。
●目に見えるホコリや髪の毛
●キッチンなどの油汚れ
●お風呂やトイレのヌメリやカビ、黄ばみ
こちらの三つはとくに目立つ部分。
貸主の目が行くところなので、
時間が無くとも簡単にするだけで良いので、
必ず掃除をするようにしましょう。
まず行いたいのが荷物が運び終わったあと、
ほうきや床用ワイパーで軽くホコリや髪の毛を集めることです。
大きな綿ほこりなどは、
たとえハウスクリーニング業者が入るとしても
残っているだけで貸主の心証に良くありません。
一目で「まったく掃除をする気がない人」
「ほこりや綿等が残っていても気にせず気を遣えない人」
と貸主に思われ、最悪敷金トラブルに巻き込まれるという事態に発展しかねません。
トラブルに巻き込まれないためにも最低限、家全体の掃き掃除は行うようにしましょう。
続けて行いたいのがキッチンのコンロや換気扇の油汚れの掃除です。
ひどい場合、別途クリーニング代を請求される恐れがあります。
重曹や便利な掃除グッズを使えば手軽に落とすことができるため、
ぜひやっておきたいところです。
そして「水回り」であるお風呂やトイレもよく見られる場所です。
こちらも時間に余裕があれば重曹やクエン酸(お酢)を置くだけで汚れが落ちやすくなります。
そのほかにも時間に余裕があるのなら、手軽にできる掃除場所を積極的にやっていくべきでしょう。
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新居が遠く引越し前に掃除ができないという人も多くいると思います。
当日にしか掃除ができないと場合は引越し業者より先に
新居へ到着し最低限「以下」のことだけはしておきましょう。
●換気
●寝室やリビングなどの家具の多い場所の掃除
●害虫駆除・対策
こちらの三つはぜひ時間が無くともやることをおすすめします。
第一に新居へ到着して行いたいのが「換気」。
締め切った部屋は空気がこもり、いやなニオイがします。
窓はもちろん部屋の収納スペースや襖などすべて開けて空気の入れ替えをしましょう。
そして次にしたいのが「大型家具や家電の入る部屋、スペース」の掃除です。
たとえば棚やテレビラック、ソファーが入る「リビング」、
ベットなどが入る「寝室」、
洗濯機の入る「洗面所」
などは設置してしまったらその後の掃除は中々できません。
また荷物が多く入る場所も同様です。
もちろん簡単な掃除で大丈夫なので
荷物が到着する前に掃除をしてしまいましょう。
このように荷物の到着後、
掃除が難しくなる場所には併せて
「害虫駆除グッズ」を先に置いておくと今後害虫に遭遇しにくくなります。
とくに賃貸で空き家だった期間が長い場合、
下の階に飲食店がある場合は害虫がすみついている可能性が高くなります。
荷物が入ってしまえば広範囲に有効な煙や
霧タイプの害虫駆除製品を使う際、
荷物や家具にカバーをかけなければいけません。
このような理由から優先的にするべきなのが害虫駆除・対策です。
市販のもので霧タイプの害虫駆除製品なら最低1時間ほどで手軽に駆除が行えます。
◆くん煙・くん蒸殺虫剤の特徴(例:バルサン)
・煙タイプ
特徴:煙の出る殺虫剤、三つの中ではもっとも強力で家の隅々まで行き渡る、広範囲で効果がある
反応するおそれのある警報器:煙式火災警報器
・水タイプ
特徴:煙が少ない、臭いも残りにくい
反応するおそれのある警報器:煙式火災警報器
・ノンスモーク(霧)タイプ
特徴:煙でなく霧状の殺虫剤、集合住宅で利用しやすい
反応するおそれのある警報器:ガス警報器
ただし一つ注意点として知っておきたいのが新居にある火災警報器の種類です。
何に反応する警報器かによって、使用した駆除製品に反応してしまう恐れがあります。
煙や水タイプの製品に反応するのが「煙式の火災警報器」。
そのため「熱」「ガス」に反応する
警報器が家に備え付けられている場合利用が可能です。
霧(ノンスモーク)タイプの製品には「ガス式の警報器」が反応します。
利用する場合は「煙」「熱」式の警報器が良いでしょう。
掃除どころじゃない、ほかのことで手一杯だ。
そんな方には引越し業者のオプションや
掃除の代行業者を頼むのも一つの手です。
ただし現在は退去後にハウスクリーニング業者を入れるところが多く、
オプションや掃除代行業者となると丁寧すぎるかもしれません。
そこは予算の都合から判断すると良いでしょう。
●引越し業者のオプションサービス
引越しするのであればすでに引越し業者が決まっているはずです。
引越し業者によってはオプションサービスとして
ハウスクリーニングを行ってくれるところもあり、
負担も大幅に減るといえます。
また一緒に依頼をすることができるため、窓口が一つというのも利点です。
●ハウスクリーニング業者
引越し業者のオプションサービスより安い傾向にあるのが専門的に
「掃除」の代行をしている「ハウスクリーニング業者」です。
引越し業者のオプションサービスに関してもこのような
ハウスクリーニング業者へ業務を委託していることがあります。
つまり掃除の質については専門に行っている
ハウスクリーニング業者の方が比較的安心して依頼できるという事ですね。
ですが、引越し業者のオプションサービスと比べて良い面が多いようですが、
欠点をあげるとしたら引越し者本人が日程など
やりとりをしなくてはいけないため手間になることもあるため、その点には注意です。
とくに引越し当日は時間帯によっては大幅な遅れが見込めます。
その際、引越しで忙しいなか「引越し業者」と「ハウスクリーニング業者」の連絡網として常に対応しなくてはいけないのはなかなか大変といえるでしょう。
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時間もない。お金もない。
そんなときの最終手段は「何もしない」です。
掃除をしないからといって必ずトラブルが起こるとは限りません。
これまでの貸主との関係にもよりますが、掃除がまったくできない旨を伝え謝罪をすれば、
よほど非情な方などではない限り、状況を汲みとってくれるかと思います。
引っ越し先との距離がよほど離れていなければ、
後日また挨拶に来ると印象も良いでしょう。
引越しの掃除は結局のところ貸主や次の入居者を想ってするものです。
ある意味、日々の貸主との関係が引越しの掃除が間に合わなくても
多少は大丈夫という風につながるのかもしれませんね。