住宅は綺麗なものほど高値で売れるため、売却に向けてハウスクリーニングを行うのは大切なことです。
しかし、ハウスクリーニングには費用がかかり、相場がいくらか分からないためにやるべきか迷ってしまう人は多いかと思います。
ハウスクリーニングの相場は自宅の状況によって異なるためシーンごとの違いを知り、全体の費用を把握していく事が大切です。
では、いったいどんな家のどんな状況がどのくらいの費用・相場になるのか?
早速見ていきましょう。
居住状況でハウスクリーニングの相場は変わる
同じ住宅でも、住んでいるかどうかでハウスクリーニングにかかる費用相場は異なります。
また、部屋の広さでも相場は変わり、広いほどコストは高くなります。
空き室の方が費用や相場が比較的安いのは部屋に物がなく、スムーズに作業を行えるからです。
居住中だとどうしても荷物が作業の妨げになりやすいため、空室時よりも費用は20~30%程度アップすると考えましょう。
また、ハウスクリーニングは自宅全体を行うだけではなく、特定の場所に限って依頼することも可能です。
どこをきれいにしてもらうかで費用は異なり、相場は下記の通りです。
●浴室の場合
作業する場所が増えるほど、費用は高くなります。
複数の作業場所を一括で依頼するプランも存在するので、なるべく費用を抑えたいという方は積極的にプラン制度を利用しましょう。
プランの例として、安いと30,000円程度・高くても10万円程度でハウスクリーニングできるというものもあります。
浴室は大体12,000円~18,000円が相場で、浴室内全てが掃除の対象となります。
そのため、壁や天井・床などはもちろん、換気扇や窓なども掃除をしてもらえるためハウスクリーニングを依頼する事によって快適に過ごせるようになるでしょう。
※ただし、浴室に限って依頼する場合は、掃除の対象は浴室内だけになることが多いです。
洗面所は別途依頼が必要なケースも多いため、どこまでを掃除範囲とするか業者に確認しておきましょう。
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●キッチンの場合
コンロ周りや壁、キャビネットや照明各種など、キッチンの掃除の範囲は広いです。
キッチンの種類や大きさにもよりますが、費用相場は12,000円~20,000円程度になります。
キッチンは汚れがたまりやすく、頑固な汚れが残っているほど費用が高くなりやすいことは理解しておきましょう。
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●レンジフードや換気扇の場合
キッチン全体ではなく、レンジフードや換気扇単体でクリーニングしてもらうことも可能です。
レンジフードは11,500円~12,500円程度、換気扇は7,000円~11,000円程度とそれぞれで費用相場が異なります。
また、換気扇の料金はプロペラ式のもののため、モデルによっては費用が若干前後する場合があります。
家のレンジフードや換気扇がどのような形式のものか、きちんと把握した上でハウスクリーニングを依頼しましょう。
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●トイレの場合
トイレのクリーニングは比較的安く、相場は6,000円~9,000円程度です。普段の手入れではなかなか掃除できないところまできれいにしてもらえるため、清潔な状態を保ちやすいでしょう。
また、トイレのクリーニングでは複数のオプションがあり、これを利用すると費用は若干上がります。汚れがつきづらくなる「汚れ防止コート」や菌をつきづらくする「除菌クリーニング」は、それぞれ3,000~4,000円程度が相場です。
●洗面所の場合
洗面所のクリーニングは、洗面台全体をきれいにしてもらえます。
ボウルや鏡などはもちろん、水栓などの細かいパーツまでクリーニングを行ってくれます。
費用相場は大体7,500円~10,000円程度です。
また、洗面台もトイレと同じで「汚れ防止コート」といったオプションがあり、約2,000円~3,000円程度で追加できます。
●水回りパックの場合
水回りを複数まとめて依頼するなら、パックで申し込んだほうがコストを節約しやすいです。
水回りパックは種類がいくつかありますが、主に3点・5点の業者が多いです。
3点はキッチンやトイレ、浴室・洗面所がセットとなっており、5点ではこれにキッチンやレンジフード・換気扇が追加されます。
3点セットは約15,000円~38,000円程度、5点セットは約18,000円~75,600円程度であり、依頼する場所が多いほど料金は割安です。
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●床のクリーニング・ワックスがけの場合
床のクリーニングやワックスがけは、広さによって費用が異なります。6畳当たりで 8,400円~15,000円程度が相場ですが、床材の種類でも変動するため注意が必要です。
床のクリーニングは相場が変動しやすい部分でもあるため、事前に金額を念入りに確認しておきましょう。
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●エアコンの場合
エアコンは本体の性能によって費用相場が異なります。
通常は約8,000円~9,000円程度ですが、お掃除機能を搭載した高機能モデルだと13,500円~15,500円程度かかります。
エアコンのクリーニングでは一度分解して掃除をするため、高機能なものをほど構造が複雑になりやすいゆえに費用は高くなると考えましょう。
ハウスクリーニングの費用が相場よりも高くなる3つのケース
ハウスクリーニングの費用相場はある程度決まっていますが、特定のケースに該当すると通常より高くなってしまうため注意しなければなりません。
特定のケースの例は下記の3つです。
- 汚れ具合が著しくひどい場合
- 一戸建て住宅の場合
- 駐車場がない場合
該当する項目が多いほど、コストが上がりやすいので必ず確認を取りましょう。
●汚れ具合が著しくひどい場合
間取りや広さによっても費用は変わりますが、それだけではなく部屋の汚れ具合によってもも料金は変動します。
多少の汚れで費用が高くなることはありませんが、あまりにも汚れ具合がひどいと、別途料金が発生することもあるため注意が必要です。
これはクリーニングに通常以上に手間がかかることや、特殊な薬剤や器具を使う必要が出てくるからです。
どの程度から別料金になるかは業者によって異なるため、不安な場合は訪問見積もりを利用して特別料金がかからないか確認しておくとよいでしょう。
●一戸建て住宅の場合
家全体のクリーニングを行う場合は、集合住宅よりも一戸建てのほうが費用が上がりやすい傾向にあります。
これは同じ間取りでも一戸建てのほうが面積が広かったり、廊下や階段といったスペースもクリーニングに追加されたりすることが原因です。
また、家によっては洗面台やトイレが2つあるなどして、作業する場所が増えれば増えるほど費用は高額になっていきます。
一戸建てだからといって必ずも費用が上がるわけではありませんが、集合住宅よりは相場以上の料金がかかりやすいことは理解しておかなければなりません。
●駐車場がない場合
ハウスクリーニングの業者は掃除用の道具を持ち運ぶことから、車での訪問が基本です。
そのため、自宅に駐車場がないと料金のかかる駐車場を利用する必要がありこの料金は依頼者が負担するケースが多いです。
もちろん、業者によって駐車料金を費用に含むかどうかは異なりますが、諸経費として請求されるケースは多いため注意しなければなりません。
自宅に駐車場がない場合は、見積もりの際に当日は車で来るのか、その場合の駐車料金は誰が負担するのかを確認しておくことが大切です。
不動産売却時にハウスクリーニングを行うメリット
ただ家をきれいに掃除するためにハウスクリーニングを行うだけではなく、不動産売却の前にハウスクリーニングを依頼するという人は多いようです。
手放す家に費用をかけてクリーニングするのはもったいないと感じる人も中にはいるかと思いますが、実は売却前のハウスクリーニングには2つのメリットがあります。
- 買い手が値下げ交渉しにくくなる
- 買い手をスムーズに見つけられる
ハウスクリーニングをしたほうが、より好条件で素早く売却できる可能性が上がります。
●買い手が値下げ交渉しにくくなる
ハウスクリーニングをすることで家がきれいになり、各設備の状態もよくなります。
業者の腕次第ではほとんど新品同然の状態まで戻すことも可能なため、汚れや傷みを理由として値下げを断りやすくなります。
買い手は少しでも安く買おうと値下げ交渉を行うことが普通です。
ハウスクリーニングをすることでそれに応じる理由をなくせるため無理な値引きを正当な理由で断ることができ、より適正価格で売却しやすくなるでしょう。
●買い手をスムーズに見つけられる
過剰な値下げを防げるのはもちろん、状態が良いことで買い手をスムーズに見つけやすいこともメリットのひとつです。
同じ間取りや広さなら、よりきれいな住宅に住みたいと考えるのが普通だと思います。
そのため、ハウスクリーニングをすることで魅力度は増し、少しでもスムーズに売れやすくなるでしょう。
ハウスクリーニングを相場より安く依頼する4つの方法
スムーズな不動産売却のためにもハウスクリーニングを行うことは大切ですが、費用の高さをネックに感じる人もいるでしょう。
内容によって費用は変わりますが、実は工夫次第で安く済ませることも可能です。
その内容が下記の4つです。
- 自分でできそうなところは自分でやる
- 部位をまとめて依頼する
- 閑散期のタイミングを狙う
- 一括査定サイトを利用して複数業者に見積もりを依頼する
この4つの方法を駆使して、少しでもお得に賢くハウスクリーニングを行いましょう♪
●自分でできそうなところは自分でやる
ハウスクリーニングは業者に依頼する場所が多ければ多いほど費用が高くなるため、自分でできそうなところは自分で掃除しましょう。
普段よりも念入りに掃除をすることで、よほど頑固な汚れではない限りはきれいにすることができ、その分費用も抑える事ができます。
お掃除グッズを購入しても業者に依頼するよりは安いため、自分ではどうにもできない部分のみ、クリーニングを依頼するとよいでしょう。
●部位をまとめて依頼する
水回りパックのように、複数の場所を同時に依頼するほうが料金は安くなるため、できるだけまとめてクリーニングに出すことが大切です。
別で見ると料金は安いですが一ヶ所ずつ行うのは割高になるため、ある程度必要箇所が揃ってからハウスクリーニングを依頼すると良いでしょう。
パック料金を設定していない業者でも、まとめて依頼すると価格交渉をしやすくなるため、交渉次第で安価に引き受けてもらえる可能性もあります。
●閑散期のタイミングを狙う
閑散期である9~10月のタイミングを狙うことで、値下げの交渉もしやすく、安くハウスクリーニングをしてもらえる可能性が上がります。
夏や年末、新年度にかけてはハウスクリーニングの需要が高まりやすく、値下げに応じてもらいづらくなるため注意が必要です。
閑散期であれば相談にも丁寧に乗ってもらいやすいため、交渉もしやすいでしょう。
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●一括査定サイトを利用して複数業者に見積もりを依頼する
ハウスクリーニングにも一括査定サイトがあるため、これを利用して複数業者で見積もりを確認してみるとよいでしょう。
同じ間取りや掃除を依頼したい場所でも業者によって提示する料金は異なるため、それぞれ比較してもっともよい条件を提示した業者を選ぶことが大切です。
ただし、安いからといってそれだけで選ぶのは禁物であり、作業内容や実績などもチェックする必要があります。
安すぎる業者は技術力が低く、クリーニングをしてもらってもそれほどきれいにならないということもあるため、信頼度も重視して業者を選びましょう。
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ハウスクリーニングで家の見栄えを良くしよう
プロに掃除をしてもらうハウスクリーニングは、自分で掃除をするのとは出来栄えが大きく違い腕がよいと新品同然になることも少なくありません。
住み続けるにしても、売却するにしても、家がきれいだとメリットの方が大きいため、定期的なクリーニングがおすすめです。
相場を正しく把握し、適正価格で依頼して、上手に家をきれいにしましょう。