新しい場所に引っ越しをする時には、ワクワクした気持ちになる方もいらっしゃると思います。
とくにお部屋探しには慎重になりますし、内見をする際にもしっかり細かく見ている方も多いのではないでしょうか。
しかし、それでもお部屋のクリーニングに関するトラブルは後を絶ちません。
入居の際に部屋が汚くてガッカリしたというケースも多くあります。
そこで今回は入居前のクリーニングが手抜きで汚かった場合の対処法を細かく紹介していきます。
またトラブルを回避するためのポイントも解説していきますので、ぜひご参考にしてください。
退去時のハウスクリーニングの徹底具合について
退去時にお掃除をしていくのは当然のマナーです。
しかし、長く住んでいればそれだけ汚れが溜まったり、落としにくくなったりするのも当たり前の事だと思います。
そのため、退去時には次の住人が安心して住めるようプロによるハウスクリーニングを行っていることがほとんどです。
ですが、どこまでクリーニングされているか疑問に思うこともありますよね。
そこで今回の記事では、どこまでクリーニングされているのか・もしも”手抜き”だった場合どうすれば良いのか、徹底調査してきました。
参考になれば幸いです。
●業者によってサービス内容が違う?
一般的に退去後のハウスクリーニングはその物件全体にクリーニングが入ります。
キッチンをはじめとして浴室やトイレなどの水回り・窓や天井・壁など、一通りの清掃を行っているのが通常です。
しかしながら、そのクリーニングの度合は業者に任せられている部分が多く、どこまで綺麗にすべきという基準がありません。
そのため、手抜き作業が発生しないとも言いきれないのが現状です。
●完璧に清掃されているとは限らない!
前入居者の退去時、一通りがクリーニングされていると紹介しましたが、そうは言っても全てにクリーニングが行き届いているわけではありません。
とくにエアコンや室外機に関してはオプション対応となっていることが多いため、全く手入れされていない可能性もあります。そのため、入居後にエアコンを使用したら嫌なニオイがした、ホコリが吹き出してきたというケースも存在しています。
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入居前のクリーニングはどこまで綺麗にされている?
通常、入居前にはプロのハウスクリーニング業者によって水回りや窓、壁など一通りのクリーニングがされています。
とくにフローリングとなっている場合には水拭きだけでなくワックスがけがされていたり、壁の汚れがひどい場合には壁紙も張り替えられています。
しかし、これに関しても業者の任意で決められることも多い為、トラブルの原因となりやすいです。
●退去時のハウスクリーニングは義務ではない?
これまで住んでいたお部屋から退去する際には掃除をして、綺麗な状態でお部屋を返却するのが当然とされています。
敷金のことを考慮すると、退去の際のお部屋の状態には気を遣う方も多いと思います。
しかし実は退去時にハウスクリーニングを行うことは義務ではありません。
ではどこまで清掃を済ませておけば良いのかを確認していきましょう。
●借主には原状回復義務がある
原状回復というのは、退去の際に入居者が物件の状態を入居時のように戻すことを言います。
しかし物理的にもとに戻すことが不可能な要素もあるため、入居者の過失や故意で生じた汚れや破損などが原状回復の対象となっています。
具体的にはキッチンの油汚れや水回りのカビなどを放置することは過失であるため、借主の責任で清掃しなければなりません。
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●経年劣化はどうなる?
家具を置いていたことによるへこみや壁の日焼け・変色・電気ヤケに関しては経年劣化とみなされます。
そのため、借主の原状回復義務の対象ではなくなり、退去時の修繕をしていく必要はありません。
その代わりに貸主の負担で必要に応じて修繕を行うべき部分となります。
こういった経年劣化も内見の際に見逃さないようにしましょう。
●前の住人のお掃除だけで終わっているかも?
退去時または入居前にクリーニングを入れると謳っているだけで、実際には前に棲んでいた住人のお掃除だけで終わっているというケースもあり得ます。
反面、建前上クリーニングをしたことにして手抜き作業を行っているというケースも存在します。
目に見えて汚いと思えるほどの状態であれば管理会社も気づきますが、細かい部分に関しては見逃されている可能性もあります。
見逃されていた場合は管理会社や大家さんに確認を取り、必要であればハウスクリーニング業者に依頼して掃除をしてもらいましょう。
入居前に部屋の汚さに気付いた!そんな時どうすれば良い?
入居前に必ず内見を行うという方がほとんどかと思います。
最近では遠方に引っ越す場合にはオンライン内見で終了し、契約に至るというお部屋探しのスタイルも増えています。
そのため、いざ入居してみたらお部屋がなんだか汚いと気づくこともあるでしょう。
そんな場合も含めて、入居前のお部屋が汚い場合の対処法を紹介します。
●契約前にお部屋の汚さに気付いた場合
お部屋の内見の際にお部屋の汚れや清掃の甘さに気付いた場合には、管理会社や大家さんに退去時にハウスクリーニングを済ませているのか確認を取りましょう。
もしくはこの後、ハウスクリーニングが入るのかどうかも確認し、確実に気になる汚れに対応してもらえるのかをハッキリさせることが大切です。
曖昧な回答しかもらえない場合には、別の会社や大家さんの物件を検討しましょう。
●クリーニングのやり直しをお願いすることはできる?
前の住人の退去後、または入居前にハウスクリーニングが行われていると管理会社や大家さんに言われても納得できない場合がありますよね。
そういった時には一緒に汚れている場所を確認してもらい、ハウスクリーニングのやり直しをお願いすることが可能です。
もちろん、その際の料金は貸主負担となることもしっかり確認しておきましょう。
●契約後にお部屋の汚さに気づいてしまったら?
契約後もしくは入居後にお部屋の汚れを見つけた場合には、すぐに管理会社や大家さんに相談をしましょう。
これを理由に契約を解除することは現実的には困難であるため、貸主負担でクリーニングを入れてもらう、またはご自身の建て替えでクリーニングを入れてその代金を請求する、それを断られるようならご自身の退去後にクリーニング代を払わないなどの交渉をするのが良いでしょう。
ハウスクリーニングに関するトラブルを避けるには?
ここまではハウスクリーニングの実情や、入居前に掃除が行き届いていない場合の対処法を紹介してきましたが、なるべくならこういったトラブルは避けたいですよね。
ここからはできる限りのトラブル回避法、または交渉を有利に進めるための方法を紹介していきます。
ぜひ参考にして、トラブルのない契約をするようにしましょう。
●契約前にもう一度状態をチェックさせてもらう
入居前にクリーニングを依頼していた場合やクリーニングのやり直し依頼をしていた場合には、できる限りクリーニング後の状態を確かめさせてもらいましょう。
もう一度、内見をして気になっていた場所や汚れが改善されているかを自分の目で見ること、また管理会社や大家さんなどと一緒に確認することが大切です。
誠実に対応してくれる貸主かどうかを見極めることもできます。
●入居後すぐに自分でお掃除をするのがおすすめ!
すでに契約をしていた場合には、入居後すぐ、できれば荷物の搬入前に自分で一通りお掃除を行い、状態を確認しておきましょう。
この段階で水回りのカビや汚れ、または壁の汚れや床の傷などに気付くということもあり得るため、そういった場合にはすぐに管理会社や大家さんに相談をして、できる限りの対応をお願いしましょう。
ただし経年劣化などはこの限りではないので注意です。
●写真に残して証拠を集めよう
少しでも気になる汚れや傷などがあれば、写真に撮っておくのがおすすめです。
これを基に再度クリーニングを求める、ご自身の退去時にクリーニングを免除してもらうなどの対策を取ることができます。
こういった写真証拠があれば、普通の管理会社であれば何らかの対応をしてくれるのが通常。
クリーニングに関しては交渉に応じてもらえるケースが多いようです。
逆に言えば証拠を保存しておかないと交渉できなくなるケースもあり得るので、気になる汚れ等があれば積極的に写真に収めて証拠として取っておく方が無難です。
契約前にしっかり確認!トラブルのないお引越しをしましょう
今回紹介したように退去後のハウスクリーニングは義務ではないため、お掃除の程度はその都度しっかり確認し、不十分だと感じた場合には交渉することが必要になってきます。
納得できたうえで契約をしなければ、せっかくのお引越しも気分が沈んだ状態で行うことになります。
管理会社や大家さんなどに確認すべき事項はハッキリと聞く姿勢を大切にして、晴れやかな気持ちで入居しましょう。
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